今の時代ではサーバー、医療機器、産業ロボット、自動車、航空機などに至るまで、あらゆる機器にプリント基板が使用されています。
前回の続きで、今注目されている窒化ケイ素(Si3N4)セラミック基板を紹介させて頂きます。現在電気自動車、クリーンエネルギ等を普及するため、パワー半導体は小型軽量化、高出力化に優れた特性を持ち、アルミナ基板、アルミニウム基板に代わる窒化珪素基板が注目されています。
その背景としては、脱炭素化社会を目指すためには車の電動化は日に日に進んでおり、EV化は本流となっています。その中、自動運転を見据えたADAS(先進運転支援システム)といった技術革新も継続しており、車載基板の需要増により追加や増産が見込まれています。しかし、高放熱厚銅基板やパワーモジュール向けの窒化ケイ素(Si3N4)基板は高価格で且つ日本国内だけでの供給が困難になり、海外での調達も視野に入れることは選択肢になってきています。
窒化珪素の特長としては
●耐熱衝撃性
●高温機械強度
●耐摩耗性
●耐食性
●電気絶縁性
以下の各基材の性能比較図
比較項目 |
窒化珪素 |
アルミナ |
窒化アルミニウム |
密度 g/cm³ |
3.22 |
3.9 |
3.3 |
強度 MPa |
600~900 |
400~550 |
200~450 |
熱伝導率 W/m・K |
80~170 |
20~30 |
170~230 |
破壊靭性 Mpa・m¹/² |
6.5~11.2 |
4 |
3 |
上記の通り、窒化珪素は高強度かつ耐熱衝撃性・耐摩耗性に優れた材料で高温でも強度が高い性質を持っていますので、従来はアルミナ基板や窒化アルミなどのセラミックス基板が採用されていたが、EV用途では耐圧に強く、振動や高熱などの過酷な環境下でも十分信頼性が高いとみられる(Si3N4)セラミック基板に注目が集まっています。
いかがでしょうか、Si3N4基板のことなら、製作が得意な基板メーカーをご紹介いたしますので、ぜひお任せください。
お問い合わせを心よりお待ちしております。